室蘭SD製造所(ナトリウム分散体製造工場)が操業を開始しました

2007年7月19日

当社が昨年7月より北海道室蘭市内にて建設しておりました、ナトリウム分散体製造工場「室蘭SD製造所」が完成し、このほど試運転を終え、操業を開始しました。今後、北海道PCB廃棄物処理施設へナトリウム分散体(SD)を納入する予定です。

本製造所は、ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物処理施設向けに、PCBを分解無害化する際に必要な薬剤を製造するための新工場で、年間の生産能力は約1,700トンです。当社としては兵庫県播磨町で稼動中の施設に次ぐ2番目のSD製造工場となります。新工場で製造する薬剤は、「ナトリウム分散体」と呼ばれているもので、金属ナトリウムを油の中に超微粒子の状態に分散させた液体状の薬剤です。PCB油の分解は、本薬剤中のナトリウム微粒子を、PCBに含まれる塩素と反応させ、PCBから塩素を分離させることにより行います。

当社は、既に日本環境安全事業株式会社殿が事業主体となって建設が進められている「北海道PCB廃棄物処理施設設置工事」において、新日鉄エンジニアリング株式会社殿および株式会社日本製鋼所殿とのJVにより建設工事を進めております。当社は、処理施設の建設だけでなく、施設の性能に対して重要な意味をもつPCBの分解薬剤の供給体制を整えることによりPCB廃棄物処理に貢献してまいります。

〈語句説明〉

ナトリウム分散体:ナトリウムを不活性溶媒(油)中に超微粒子の状態で分散させたもの。PCBの脱塩素化反応に使用する薬剤。

>>SDを使用する液状PCBの処理技術「SPプロセス」の概要はこちら

〈室蘭SD製造所の外観〉

○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 環境事業推進部 営業室(電話:078-232-8186)

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