2015年4月24日
株式会社神鋼環境ソリューション


流加培養によりユーグレナの生産性を約2倍化(当社比)することに成功


 株式会社神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区、社長:重河和夫)は、このたび従前より実施してきた従属栄養培養(*1)方式によるユーグレナ(*2)の培養を回分培養(*3)から流加培養(*4)に改良することで、バイオマス生産性が約2倍(当社比)となることを技術研究所内に設置した閉鎖型の1m3培養槽で確認いたしました。

 流加培養の採用は、培養プロセスを工業化する観点からは一般的ですが、追加供給する培地の組成、投入量、投入時期等を適切にコントロールすることが重要であり、バイオマス生産性を安定的に2倍化できたことは一定の成果と考えております。この結果を、製造設備の小型化、培地成分の最適化、製造コストの低減に繋げていく計画です。

 昨年のプレスリリース以降、多くの企業様よりバイオマスサンプルの提供依頼を頂いており、事業化に向けた検討・協議を慎重に進めております。今後は、経済性の高い培養方法を追求するとともに、食品・化粧品・化成品分野への適用に軸足を置きながら、事業化に向けた取り組みを加速してまいります。

 また、製造設備の大型化(10m3培養槽)については、新たに得られた知見を織り込みながら設計を進めており、事業イメージが見えてきた段階で、整備のタイミングを計っていきたいと考えております。


○用語説明

(*1)従属栄養培養 :生育に必要な炭素を有機化合物の形で生物に与える培養方法

(*2)ユーグレナ :光合成を行う植物的性質と“すじりもじり”運動をする動物的性質を兼ね備えたユニークな生物

(*3)回分培養 :1回毎に新たな培地を用いる培養方法

(*4)流加培養 :培養中に培地成分を追加供給し、生産性を維持・向上させる培養方法


以上

発表資料はこちら
PDFファイル[88KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

このウィンドウを閉じる