2017年8月31日
株式会社神鋼環境ソリューション


ベトナムにて大手服飾メーカーグループから排水処理設備を受注
〜繊維・染色産業への取り組みを推進〜


 株式会社神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区、社長:粕谷強)の100%子会社であるKOBELCO ECO-SOLUTIONS VIETNAM CO., LTD.(本社:ベトナム・ホーチミン市、以下、KESV)は、ベトナムVinh Phuc省Ba Thien U工業団地の服飾工場向け排水処理設備を受注しました。
 同プロジェクトは、香港のTALアパレル社のグループ会社であり、ベトナムの服飾業界のリーディングカンパニーであるVietnam Garments Manufacturing Limited社(以下VNG)によって主導されるものです。

 神鋼環境ソリューションは、日本の環境省の予算補助を受け、2013年から2015年まで繊維染色排水の処理最適化に関する調査および実証実験を行い、繊維染色排水の水質や処理方法について様々なデータを積み重ね、水質に応じて最適なプロセスが提案できるよう、取り組みを進めてまいりました。
 TALグループは、その生産拠点を香港、中国、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムに持ち、VNGが東南アジアでの製品需要を受けてベトナムでの投資を拡大している中で、KESVのEPC事業者としての優れた品質と、ベトナムで積み重ねてきた実績が高く評価され、今回の受注に繋がりました。

 神鋼環境ソリューションは、ベトナム市場の高いポテンシャルと経済発展を見据え、当地および周辺国での水処理事業を加速させるため、2009年にベトナム事務所を開設、2010年11月に同事務所を現地法人化しました。
 KESVは、現在までの6年間で鉄鋼、メッキ、食品・飲料、製薬、その他様々な産業向けに、用水・排水処理設備を納めてまいりました。

 ベトナムでは、近年の環境意識の高まりを受け、環境負荷の高い繊維染色産業に対して厳しい目が向けられています。
 KESVは、これまでに培った優れた技術力でベトナムの環境保護および産業の発展の双方に貢献するべく、今後も同産業への取り組みを推進してまいります。


【工事概要】

○工事名 :VNG Waste water treatment plant(VNG 排水処理設備)

○建設場所:Vinh Phuc(ビンフック)省Ba Thien U(バーティエンU)工業団地内

○主要設備:UASB(※1)+ 無酸素槽 + 曝気槽 + BAC(※2)

○完工時期:2017年12月予定


(※1)UASB  :Upflow Anaerobic Sludge Blanket(上向流嫌気性スラッジブランケット)の頭文字。嫌気性処

理(※3)の一種であり、高負荷排水の処理が可能。

(※2)BAC   :Bio Activated Carbon(生物活性炭)の頭文字。活性炭は有機物に対して優れた吸着性能を持っ

ており、BACプロセスでは活性炭は微生物のキャリアとして機能する。微生物が活性炭の表面で繁殖することで、BACは有機物に対する吸着性と生物分解の2種類の機能を発揮する。

(※3)嫌気性処理:生育のためのエネルギーを得るために酸素を利用しない、”嫌気性細菌”を活用した排水処理方法

のため、曝気用のエネルギーが節約でき、発生する汚泥も好気処理に比べて少ない。また、処理の過程でメタンガスが生成されるため、これを燃料として再利用することが可能



以上

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PDFファイル[136KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

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