2018年6月7日
株式会社神鋼環境ソリューション


マウスを使った実験によりEOD-1由来のパラミロン誘導体に
メタボリックシンドローム改善効果の可能性が示唆されました


 株式会社神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区、社長:粕谷強)は、近年その機能性が注目される素材「ユーグレナ(*1)」特有の成分である「パラミロン(*2)」から作製した高分子(パラミロン誘導体)のメタボリックシンドローム改善効果について 国立研究開発法人 産業技術総合研究所(理事長:中鉢良治)、株式会社アルチザンラボ(代表取締役:柴田みなみ)と共同研究を行いました。
 **本研究成果は、2018年5月24日〜26日に開催された第61回日本糖尿病学会年次学術集会で発表されました。

■本研究概要
 本研究では、ユーグレナグラシリスEOD-1(*3)に含まれるパラミロンから水溶性高分子を作製し、メタボリックシンドロームに関連する指標を改善する作用を示すことを確認しました。
 高脂肪食肥満モデルマウスにパラミロンから作製したカチオン化パラミロン誘導体(*4)を与えたところ、マウスの内臓脂肪量が減少し、体重増加の抑制作用が確認されました。また、糖尿病治療薬開発の重要なターゲットになっているホルモンが、この物質を投与しなかった対照群に比べて、3倍多く分泌されることが確認されました。


(*1)ユーグレナとは

葉緑体を持ちながら鞭毛(べんもう)で泳ぎ回るという植物と動物の両方の特徴を合わせ持つユニークな生物。和名はミドリムシですが虫ではなくワカメや昆布等と同じ「藻」の仲間です。

(*2)パラミロンとは

ユーグレナが体内で生産し貯蔵するβグルカン。3本の直鎖状のβ-1,3グルカンがねじれあう螺旋構造をしており、その特殊な形状から様々な機能性が期待されています。

(*3)ユーグレナグラシリスEOD-1とは

当社が発見した新規株のユーグレナで、特許登録済。パラミロンをとりわけ豊富に含んでいることが特長です。

(*4)カチオン化パラミロン誘導体とは

カチオン(プラスの電荷を持つイオン)性官能基をパラミロンに導入した物質


以上

研究に関する詳細はこちら
PDFファイル[578KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

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