2019年3月27日
株式会社神鋼環境ソリューション


「高濃度消化・省エネ型バイオガス精製による効率的エネルギー利活用技術実証研究」
実証施設の完成記念式典開催について


  株式会社神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区、社長:粕谷強)は、地方共同法人日本下水道事業団(本社:東京都文京区、理事長:辻原俊博)、富士市(市長:小長井義正)の3者からなる共同研究体にて、平成30年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)*1において国土交通省国土技術政策総合研究所の委託研究として実施している「高濃度消化・省エネ型バイオガス精製による効率的エネルギー利活用技術実証研究」の実証施設が完成し、3月26日に完成記念式典が開催されましたのでお知らせいたします。

 本技術は、「投入汚泥の高濃度化によるコンパクトな消化槽、省エネ型のバイオガス精製装置、維持管理が容易な小規模水素供給装置、余剰水素を活用した高濃度メタン生成技術の組み合わせ技術」であり、従来よりも低コストで下水道バイオガスを多面的に利用することが可能となります。

 式典には、国土交通省、国土交通省 国土技術政策総合研究所、静岡県、富士市議会議員、地域関係者を来賓に招き、富士市、日本下水道事業団、地元メディアなど、約50名が出席しました。



1.日時:2019年3月26日(火)14:00〜15:00

2.場所:静岡県富士市富士岡南260番地1 東部浄化センター


  

実証施設の外観                完成記念式典でのテープカットの様子


燃料電池自動車への水素充填セレモニーの様子


【参考】

1.事業の概要

研究委託者  :国土交通省 国土技術政策総合研究所

研究体    :神鋼環境ソリューション・日本下水道事業団・富士市共同研究体

実証フィールド:静岡県富士市東部浄化センター

実証概要   :コンパクトなメタン発酵槽、低動力のバイオガス精製装置及び小規模の水素製造・供給装置を組み合わ

せた、下水汚泥からの効果的なエネルギー回収・利活用システムについて、処理性能、コスト縮減等を実証する。


2.提案技術の概要


3.提案技術の特徴

@高濃度消化技術

消化槽投入汚泥を高濃度に濃縮し、また、消化汚泥の返送を利用したNH4-N(アンモニア性窒素)濃度調整等を実施することにより、従来と同等の消化性能を維持しつつ、消化槽のコンパクト化を図ります。

A省エネ型バイオガス精製技術

不純物の一括除去に必要十分な運転圧力で精製することにより、低動力性の確保を図ります。

B小規模水素製造・供給技術

燃料電池自動車の初期需要を考慮した小規模な設備規模にすることで、有資格者の確保が不要となります。

C高濃度メタン生成技術

余剰水素を有効活用するため、消化槽に返送し、水素資化性メタン生成菌*2によりメタンを 再生成します。


(*1)下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)

下水道事業において抱える様々な課題に対応するために必要な新技術の開発・活用について、国が主体となって実規模レベルの施設を設置して技術的な検証を行い、ガイドライン化して革新的技術の全国展開を図っていくことを目的として平成23年度より実施しているもの。  
Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project

(*2)水素資化性メタン生成菌

嫌気的条件下で水素と二酸化炭素を利用してメタンを生成するメタン生成菌


以上

発表資料はこちら
PDFファイル[419KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

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