2013年1月7日
株式会社神鋼環境ソリューション
重河社長 年頭メッセージ
本日開催されました、当社年頭式典における社員宛の社長メッセージをお届けします。
＜重河社長 年頭の辞＞
皆さん、あけましておめでとうございます。
ご家族も含めて、心も新たに良き新年をお迎えのことと思います。年頭にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
ご存知のように、昨年末に民主党から自民党への政権交代が起こりました。民主党政権時代の決められない政治の影響を受けた経済政策実現の停滞、震災復興予算執行の遅れ、あるいは突然の原発停止等により、国内は景気回復の兆候すら見受けられない状況が継続しております。さらに、リーマンショックに端を発する各国の大幅な財政支出の副作用として、欧州発の世界的な金融市場の動揺や中国の金融引き締め、これに日中関係悪化等も加わり、日欧米の先進国経済、新興国経済共に、一層厳しい状況に陥りつつあると言えます。
一方、我々を取り巻く事業環境も、国、地方自治体の財政悪化に伴い、水処理、廃棄物処理関連工事はその絶対量が減少し、単価の下落も含めて競争の激化が継続しています。また、長期運転維持管理業務案件の増加に伴う長期的な事業リスク負担など、これまでにないリスク要因も増加しており、決して良い事業環境とは言えない状況であります。
かかる状況ではありますが、2013年3月期につきましては、昨年度の42億円の経常利益に準じる経常利益40億円レベルが見込める状況であり、中期経営計画で当初掲げた、2013年3月期の経常利益35億円は超過達成の見込みであります。これも偏に、当社および関連会社、協力会社を含む皆さんの努力の結果であり、ここに改めて深く感謝いたします。
しかしながら、利益の内容、個々の事業を詳細に見ますと、当社の主力事業である水処理、廃棄物処理、化学・食品機械、全ての事業に亘って収益力を失いつつあり、その回復が喫緊の課題であります。現在検討・策定中の次期中期経営計画においては、短期的にはあらゆる施策を総動員して、その収益力を回復・強化することが必要であります。一方、長期的視点にたって、当社グループのあるべき姿を遠景として描くことも必要であり、2020年度における当社グループの企業イメージを描きたいと思います。それは、①事業に関係する全員が誇りと活力を持って発展・継続する企業、②グローバルに認知され存在感のある企業、③ユーザ・取引先・従業員・株主・地域と共栄する企業、であり、その実現を皆さんと共に追求したいと思います。
そのためには、繰り返し述べております①業界でのレベル向上、②海外における成長機会の追求、③モノだけの価値から、サービスも含めた価値による事業形成への転換、④新規メニュー・新規事業の創出、を基本方針とし、さらには、①技術の徹底的なブラッシュアップによる優位性・独自性の確保、②水処理膜・OEMによるハードの保有を通じた競争力の向上、③調達も含めたものづくり力のレベルアップ、④成長市場への進出とアプリケーションの拡大、⑤M&Aの検討、などをあらゆる機会に追求していただきたいと思います。
さて、企業の存続にコンプライアンスが極めて重要であることは、すでに十分ご存じと思います。コンプライアンスの基本は、我々のしていること、やろうとしていることをオープンに出来ますかと、自問自答することだと思います。上司に言えますか、部下に言えますか、家族に言えますか、ということだと思います。もしも、問題だと感じた場合には、直ちに、上司に相談していただきたいと思います。一人で悩む必要はありません。共に解決するという姿勢で取り組みますので、オープンに相談していただきたいと思います。
また、安全についていえば、我々の事業には公共性の高いものが多く、安全確保は我々の事業継続の上で極めて重要であります。しかし残念ながら、未だ災害の発生を断ち切ることができていません。世の中の平均レベルよりもはるかに悪いレベルで推移しております。当社従業員の皆さん、関係会社、協力会社の皆さんも含めて、安全意識を向上させ、怪我をしない、させないとの思いを強く持ち、事故・災害の撲滅に向けて、決意を新たにしていただくようお願いいたします。
幸い、我々は仕事に恵まれています。我々の"技術"と"創意工夫"で、事業をより良いものにすることができます。必要なものは、関係会社、協力会社の皆さんを含む構成員全員の"技術へのこだわり"です。我々の事業は、"技術"で顧客に信頼される製品、サービスを誠実に提供するものです。皆さん全員で、現状に満足することなく、さらに成長・発展を目指すという気持ちを持ち続け、事業環境の変化に対しても、適切な対応・変革を行うことで、事業の安定した"継続"ができるものと考えます。そこでの主役は"技術"を有する"皆さん一人ひとり"であります。"技術"と"人"を最大限尊重する姿勢を、常に皆さん全員と共有し、より良き会社にしたいと思います。
最後に、繰り返しになりますが、安全や健康が、全てに優先することは、言うまでも無いことです。安全、健康の前提になるのは、"良き職場"であります。共に仕事をする仲間、お互いを尊重しながら、明るい、風通しの良い、心地よい緊張感のある職場を作っていただきたいと思います。ご家族も含めて、心身両面の健康にも充分注意されるようお願いいたします。
皆さんとご家族にとって、本年が良い年でありますよう、心よりお祈りいたします。
ご安全に！
以 上
○お問い合わせ先
株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL（078）232-8018
