2018年9月28日
株式会社神鋼環境ソリューション


オンサイト型水電解式水素発生装置「HHOG」シリーズ
「スキッドマウントタイプ」をリニューアル 2018年10月より販売開始


  株式会社神鋼環境ソリューション(本社:兵庫県神戸市、社長:粕谷強)は、2018年10月から、オンサイト型水電解式水素発生装置(以下、「HHOG」)シリーズのうち、「スキッドマウントタイプ(※1)」のブラッシュアップを図り、新型「スキッドマウントタイプ」としてリニューアルし、販売を開始致します。

  今回リニューアルしました新型「スキッドマウントタイプ」は、水素ガス供給量が毎時20〜60Nm3であり、当社の技術開発の成果として、コストダウンと省スペース化ならびに消費電力の低減を達成しました。
 水素ガス供給量60Nm3/hの装置の場合、従来機と比較し、約30%のコストダウン、そして設置スペースに関しましては、設置面積比で約20%の削減が可能となります。また、消費電力を約10%低く抑えた電気分解モジュールの採用により、水素製造効率の向上を達成しました。
 なお、その他装置の基本性能は従来機より変更はございません。(表1参照)

  当社は、固体高分子電解質膜を利用した純水の直接電気分解による水素発生装置「HHOG」を1993年に開発・商品化し、これまで電子産業、金属工業、発電所、大学や研究機関などを含め、国内外で約170基(2018年7月末時点)の納入実績がございます。近年、「HHOG」は工業用途だけでなく、電気から水素への変換、水素でのエネルギー貯蔵に着目した再生可能エネルギーや余剰電力の有効活用を目的とする実証事業や、災害時を想定したBCP(※2)システムなど、利用が拡大してきています。(表2参照)

  また、国内のエネルギー政策においては水素利用社会の実現が目標とされており、今後水素の利用を飛躍的に高めていくことが求められています。その目標を達成するためには、水素製造の低価格化と供給方法の多様化を図ることが重要であり、今回製品化した新型「スキッドマウントタイプ」がその一助となればと考えております。引き続き、当社は時代や社会のニーズに合った技術開発を行い、具現化されつつある水素利用社会に貢献できる装置を提供できるよう進めてまいります。

参考資料(当社HP)

  https://www.kobelco-eco.co.jp/product/hhog/


(※1)各構成機器をベース、フレームに配置したタイプのHHOG

(※2)事業継続計画(Business Continuity Plan)。災害などの非常事態発生時でも、事業や業務再開、継続させることが可能となるよう策定される計画。

表1 従来機との比較

(SH-60D(水素ガス供給量60Nm/h、高圧型)の場合)

項目

従来機

新型機

備考

水素ガス供給量

60Nm3/h

水素供給圧力

0.82MPaG

水素純度

99.999%以上

水素露点

-70℃

大気圧換算

装置概略寸法
全長×幅×高さ(m)

10×2.2×2.5

8×2.2×2.5

設置面積(m

22

17.6

設置容積(m

55

44

装置乾燥重量

約17t

約17t(予定)

消費電力
(従来機に対する 割合)

1

約0.9

定格運転時

その他

電気分解モジュールの構造上、圧力容器にモジュールを組み込む必要があった。 またシステムの構成上、2種類の気液分離器が必要であった

圧力容器が不要となり、また気液分離器も半減するため、メンテナンススペースの大幅な削減、ダウンサイシング、パージ用窒素ガスの削減を可能とした


表2 HHOGの特長

操作性

・装置の起動/停止がスイッチ1つの操作で可能
・装置の起動と同時にガスを発生(ウォームアップ不要)
・使用量に応じガス発生量を0〜100%で自動制御

安全性

・電子式、機械式インターロック機構を各種装備
・装置内でのガス保有量が少なく水素と酸素の混合を防止
・危険物、有害物資を一切使用しない、また排出しない

性能

・純水を直接電気分解するため不純物量が少なく高純度(5N)
・純水を直接電気分解するため不純物元素が少ない
・COなど燃料電池触媒を被毒する不純物を含まない

その他

・点検は年1回、消耗品交換はお客様での実施も可能
・設置にあたり公的機関等への届出は不要
・中東、アジア周辺諸国への納入実績も多数有り


【新旧比較イメージ(SH-60Dの場合)】


以上

発表資料はこちら
PDFファイル[271KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

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