2019年3月29日
株式会社神鋼環境ソリューション


ナトリウムを用いた画期的なクロスカップリング技術を開発
〜金属ナトリウム分散体よる直接クロスカップリング〜


 株式会社神鋼環境ソリューション(本社:神戸市、社長:粕谷強)は国立大学法人岡山大学(学長:槇野博史)と、金属ナトリウム分散体(以下、SD※1)に関する共同研究を行い、新規のクロスカップリング技術※2を開発いたしましたので、お知らせいたします。
 本成果は雑誌Natureの姉妹誌(Nature Catalysis電子版、3月19日発行)に論文(執筆:岡山大学 浅子壮美助教授、井和彦教授 他)が掲載されました。

■本研究概要
 クロスカップリングは異なる2つ以上の物質を特殊な方法で化学的に結合させる技術で、新薬の創出をはじめとした医薬品系、農薬系、電子材料系等、近年の精密合成には欠かせない技術となっています。従来のクロスカップリングでは、原料として高価なリチウム系化合物や有機臭素化合物などが広く用いられてきました。本技術では低コストかつ資源枯渇のリスクの小さいナトリウム(SD)や有機塩素化合物を利用するため、化学産業の持続可能性にも寄与しうる画期的かつ工業化可能な技術と考えております。


(*1)金属ナトリウムを10μm以下に微細化して鉱物油中に分散させた物質です。当社のSDは元々有機塩素化合物の

脱塩素化用途を目的として開発されました。安全性、反応性、操作性を向上させるためにナトリウムを微粒化しています。

(*2)クロスカップリング技術は、異なる2つ以上の化学物質をつなげる技術で、医農薬、電子材料等の機能性材料製

造に欠かせない技術です。


以上

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PDFファイル[333KB]


○お問い合わせ先

株式会社神鋼環境ソリューション 総務部 TEL(078)232-8018

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