ともに挑む先輩たち# 03

M.T

# 水処理

# 廃棄物処理

# 開発

# 環境・衛生

水処理施設/プロセス開発

地球上のあらゆる環境問題と
向き合い、未来の社会に
貢献できる仕事を
したかった。

子供の頃から海や川、山に行くのが大好きで、いつしか環境問題に興味を持つようになりました。大学では環境工学・衛生工学を専攻し、なかでも水処理の分野を中心に学んできました。就職先として当社を選んだ決め手は、あらゆる分野の環境問題に対して、幅広いソリューションを扱っていたから。これまで学んできた水処理分野に加え、多種多様な環境問題に関する知識・経験を取り入れられる、これまでにない方法で未来の社会へ貢献できる、夢のある場所だと感じました。また、就活でお会いした先輩社員たちが、なんでも質問できる話しやすい雰囲気だったことも、入社の決め手のひとつです。こういう先輩や上司の下でなら若手のうちから臆せずに、自分らしく挑戦し続けることができると感じました。

入社後に配属されたのは、新技術や新製品の開発を行う部署でした。私が研究しているのは、有機性廃棄物からバイオガスを取り出し、エネルギーとして生まれ変わらせる技術に関するものです。無駄なくエネルギーを取り出し、循環させることが出来れば、廃棄物は立派な資源になり得ます。廃棄物=不要なモノ・邪魔なモノという言葉のイメージを変える―そんな“未来”を創るために、日々挑み続けています。

配属3ヶ月目で託された
重要な役割。
当社の代表として大学の研究室へ。

配属後3ヶ月目の頃に託されたのは、当社の代表として共同研究先の大学に赴き、現地で実験をするという役割でした。当時、部署ではメタン発酵(*1)の効率化に向けた、前処理技術の研究に取り組んでいました。社内でも着手したばかりの新規テーマであり、まずは大学との共同研究により基盤となるデータを蓄積する、その後得られた知見をもとに社内でも実験装置を立ち上げ更なる開発に取り組むという計画でした。「社外で学んだ新たな知見や技術を、社内に持ち帰って共有する」ことが私が担っていた使命であり、社会人としての振る舞いもままならぬ新人だった私は、この重要な役割を任されたことに興奮と不安の両方を感じていました。

4ヵ月にわたる大学での実験生活は、まさに挑戦の連続でした。生来人見知りな性格だったため、大学の先生とのコミュニケーションに悩むことや、実験を繰り返しても期待する成果に辿り着けないなど、何度も壁にぶつかりました。しかしエルダー(*2)である先輩社員に解決策を相談することができたので、最終的にはどんな壁も乗り越えることができました。実験に失敗した際も「何度でもやり直せばいいんだよ」と、その度に背中を押してもらえたからこそ、最後までやり抜けたのだと思います。この経験で、試行錯誤を経て専門性を磨くことができた上に、苦手だったコミュニケーション力を向上させることが出来たと感じています。どんな仕事でもそれぞれ、そこに至るまでのプロセスがあり、各プロセスを超えていくときには、成長がともにあるのだと実感できました。

*1:嫌気環境(酸素の無い状態)で、生ごみや紙ごみ、家畜のふん尿などの有機物が微生物の代謝作用により、メタンと二酸化炭素に分解される現象。

*2:年齢の近い先輩社員が、教育係として実務指導を行う制度。神鋼環境ソリューションでは、2年にわたり、若手に先輩が1対1で寄り添いながら、実務や仕事上の不安など様々な相談に乗るシステムを整えている。

多角的な視点を磨いた先で、
技術と製品をつなげられる人になる。

馴染みのない分野、聞き慣れない技術、多様な専門知識に囲まれるなか、「わからない」を素直に言える環境には、幾度となく助けられています。周囲を見渡せば、あらゆる領域の専門家がおり、何かを質問すれば丁寧に教えてくれる人ばかりです。この恵まれた環境を活かして、未知の領域や仕事にどれだけ飛び込んでいけるか。その姿勢を持つことが成長に繋がると感じています。

今後は、もっと視野を広く持つことを意識したいと思います。例えば、他部署の方の話を直接聞く機会を増やすこと。製品に落とし込むには、技術開発の時点でどういうことを注意しなければならないのかなど、立場が違えば見える世界も違ってきます。多角的な視点から物事を捉えることで、技術と製品をつなげられる人になる。それが直近のキャリアの目標ですね。将来的には実際にモノを作る設計の仕事など、他の業務にも挑戦してみたいです。

あずけた人の想い

前向きな姿勢な
彼女だからこそ。

先端的な技術の習得が必要だったため、最近まで最前線でバリバリ研究をしていた彼女にあずけました。新鮮で思い込みがなく、前向きな姿勢で、新しい技術・知見を習得してもらえたと思います。また、生活面では、豪雪で閉ざされた電車も数時間に1本という辺鄙な場所ということもあり、大変だったかと思いますが、乗り越えてくれました。10~20年後になっても、部下や後輩に笑いながら話せたり、業務で山あり谷ありのときに浮かぶ、忘れられない経験になったのではと思っています。日常業務には、この経験を活かし自立心をもって取り組んでもらえたら嬉しいです。

ともに挑む先輩たち