ともに挑む先輩たち# 05

T.S

# 廃棄物処理

# 営業

# 文系

廃棄物処理施設/営業

次世代の地球に残り続ける“何か”を
つくりたい。
夢のきっかけは、
海外で出会った日本の技術。

学生時代に、一人でよく海外へバックパッカーとして旅行をしていました。公共交通機関も整っていなければ、電気もしばしば止まってしまうような国や地域に足を運んだこともあります。そのような街でも、予想以上に一帯が日本の技術であふれており、多くの日本製のクルマが走る姿を目にしました。その風景に出会ったことが、モノやインフラをつくる会社に入りたいと考えるようになったきっかけです。

ひと言にモノづくりといっても、小さな機械から大きな施設まで様々なスケールがありますが、とくに私が惹かれたのは、とにかく大きなモノづくり。あらゆる立場や専門性の垣根を越えた人々がチーム一体となって創り上げる達成感を味わいたい。長い時間をかけて次世代の地球に残り続ける“何か”を自分もいつか作ってみたいと考えていました。そして入社後配属されたのが、ごみ処理施設という巨大なプラントを手掛ける現在の部署でした。主な業務は、稼動している既設のごみ処理施設の点検・補修など、アフターサービスに関する営業です。現在は東京、埼玉、栃木、茨城などのエリアにある5施設を担当しています。ごみ処理施設が日々安定して操業できるように、できるだけ現地へ足を運び、現場で働く方々と密なコミュニケーションを取るように心がけています。

社内外のプロフェッショナルたちを
束ねる鍵は、
当たり前のやりとりに
「人一倍こだわる」こと。

入社後の最初の大きな挑戦機会が、とあるごみ処理施設における設備改良工事の営業主担当という大役でした。費用は数十億円、提案から発注へ至るまでの期間は数年と、非常に大規模な案件です。このプロジェクトの目的は、老朽化した処理施設の性能回復とさらなる延命化。ごみ処理施設には、心臓部ともいえる大切な設備、20年に1度しか変えることのできない機器、もしも壊れたら作るのに数ヵ月〜半年はかかる部品など、工事の対象となり得るものが数多くあります。膨大な選択肢の中から、今回は何を更新するべきかを取りまとめ、お客様へ提案するのが私の役割でした。

プロセス・機械・電気・土木の各設計担当や工事担当の人々、現場では処理場の所長・副所長や現場で働く方々など、社内外の様々なプロフェッショナルとの密な連携が鍵でした。しかし普段から現地に足を運ぶ、誰かと一緒に昼食を取る、仕事外の雑談をするなど、周囲の人との円滑な関係性の構築を心がけていたことで、様々な協力やアイディアを引き出すことに成功し、適切な提案をすることができました。そのまま受注が決まり、「これが夢見た仕事の景色か」と達成感を感じたとともに、ちゃんと自分が貢献できる役割がある、と自信に繋がりました。

営業の仕事は、誠実なコミュニケーションを日々積み重ねることが大切です。例えば、メールは一方的に送るだけで済まさず、あとで電話をして丁寧にフォロー説明をする。何かをしてもらったときには、きちんと感謝の気持ちを言葉にして伝える。当たり前のコミュニケーションに「人一倍こだわる」ことが、営業の真価が問われる瞬間です。

いつか挑む大舞台で安心感を
生むために。
現場を駆け回って見聞を深める日々。

当社は、ごみ処理や水処理、水素事業などを通じてカーボンニュートラルやゼロエミッションといった社会からの要請に真摯に応えています。ごみ処理は必要不可欠な社会基盤ですが、自分が出したごみがどのように処理されているのかは、皆さん普段意識しないでしょう。しかし、私は、むしろ意識されないくらいが良いと思っています。ごみ処理施設の大切さを実感するときは、施設の稼動が止まり、地域のごみが溢れてしまったときかもしれません。ひっそり裏方として今日も社会のどこかで、安全に安定してごみを処理し続けている。この日常を守ることが我々の使命だと考えています。

今後のキャリアプランとしては、いずれはプラント新設の営業を担当してみたいです。今はDBO(*注)といって、設計・建設から運営までを含めて受注する方式の導入が進められており、一度委託されたら建設で約3年、運営で約20年、トータルで約20〜25年という長いお付き合いになります。長期のプロジェクトになるほど、関わる人数も増え、全てのプロセスに伴走するための知識と経験が問われます。いつも技術部門の人に頼りっぱなしでは自分の実力とは言えません。お客様から質問されやすい基本知識や不安要素などは、自信を持って答えられる状態を目指しています。だからこそ、いまは作業着を着て現場を駆け回って、機械のセッティングやごみ処理のフローを自分の目で見て理解できるように、勉強を重ねています。そこで日々学んだことを、小学生の妹にも話してあげる時間が、最近はすごく楽しいひとときです。

*注:Design Build Operationの略。公共が資金調達を負担し、設計、建設、運営までを民間事業者に委託する方式。

あずけた人の想い

ロールモデルと
なってくれました。

彼は、入社当初からチャレンジ精神旺盛で、積極的な姿勢が見られたため、“早い段階で営業の成功体験を経験して貰いたい”という想いで、入社2年目から思い切って担当業務を任せました。先輩の指導の下ではあるものの、持ち前のコミュニケーション能力を発揮し、社内外を上手く纏め上げ、契約まで辿り着きました。その後、担当案件を増やしていき、今では5〜6施設(1施設当たり1億円〜5億円の契約)の担当業務をこなし、数年後の大型案件(70〜80億円規模)の仕込みを開始しています。彼の成功がきっかけとなり、当室ではやる気のある若手を積極的に登用し、入社2年目でも数億円の契約をいただいている若手が増えてきています。数年後に控えている大型案件では、多くの社内プロジェクトメンバーを先導し、お客様との厳しい交渉が必要になるため、日々の業務の進め方を特に注目し、指導していきたいと思います。

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